白血病になった時の話

人生で二度白血病にかかりました(現在は寛解しています)。その時の記憶を遡りここに記していきます。

絶飲食

急性膵炎の治療法は点滴と膵臓が休まるまでひたすら絶飲食です。

腸などの検査で1日くらいの絶食は経験したことがありましたが、水すら飲んではいけないのは初めてでした。

それがいつまで続くのかもわかりません。

先生によると、この病気は死の危険性もあるそうです。

部屋は大部屋から個室に急遽移動になりました。


初めのうちは麻薬でふわふわしていたので問題は無かったのですが、麻薬が減量されて意識がはっきりしてくると空腹も感じてきます。

病院の唯一の楽しみと言っていいほど食事は重要です。

白血病はただでさえまともに食べれない事が多くなる病気です。

しかしそれには吐き気や口内炎などが伴う為に食欲はあまりないんですよね。

この時は吐き気もなく、口内炎も麻薬で痛みが抑えられていたので、食欲は普通にありました。

テレビとケータイを見るくらいしかする事がなく、ずっと空腹と喉の渇きと戦うのはとても辛かったです。


何でもいいから早く食べたい。

味を感じたい。

毎日そう感じていました。

そんな僕をみかねて看護師さんが『口内を保湿するジェル』のサンプルをくれました。

リンゴかなにかの味付きだったと思います。

久しぶりに感じた味は本当に美味しくて、そのまま飲んでしまいたいくらいでした。